California Gift Show(カリフォルニア・ギフト・ショウ)
Los Angeles Convention Center (ロサンゼルス・コンベンションセンター)2009年7月17日~20日(7月14日~20日 LAマート・ショウルーム)
小売業向けのトレードショウ、カリフォルニア・ギフト・ショウがロサンゼルスコンベンションセンターで開催された。この展示会には、小売業のバイヤーたちが直接買い付けに来る。
今年1月に開催された展示会は、かなり縮小されており、出展社も急場しのぎでかき集めた感があって、正直なところあまり期待していなかった。会場は前回と同じロサンゼルス・コンベンションセンターのサウスホール。入場手続きをする人の姿が少ない。会場内に入ると、広いサウスホールの半分は使われずに閉め切られている。使用されているエリア内にもひろい休憩所が設けられ、いつもは別の会議室を使っているプレスルームも展示会場内に設けられている。パンフレットに掲載されている出展社を数えてみると、3つの展示会場をあわせて約580社。これにLAマートに常設でショウルームを持つ企業300社が加わる。
メイン展示会場の出展社数がへり、大型ブースも姿を消し、出展ブースも簡素化されているが、1月のショウで感じられた雑然とした印象はない。開催経費は切り詰められているものの、しっかりと運営のポイントが抑えられている。アクセサリーなどデザインに優れているものが増えている印象を受ける。いつもは閉鎖されている展示会場内のフードコートもオープンしており、空きスペースを使った広い休憩エリアで、食事を摂る人々を多く見かける。コンベンションセンターとLAマートの2会場を結ぶシャトルバスも新しい手入れの行き届いた大型バスで、どことなく余裕が感じられた。これが展示会の規模縮小と矛盾する違和感につながっていた。
調べてみると、カリフォルニア・ギフト・ショウは今年5月にLAマートを所有するMMPIに買収されていた。1月の展示会では、LAマートと合同になったことで、ようやく格好が付いたような展示会になっていたが、この頃から買収交渉は進んでいたのだろう。新しい運営会社MMPIは、LAマートを始めニューヨーク、ワシントンDC、ボストン、シカゴデザインセンターを運営し、年間300以上のトレードショウを開催している。MMPIのオーナーはヴォルナド・リアリティ・トラスト(VNO)であり、この企業はニューヨーク証券取引所に上場している。
さて、大きな資本の基で新たなスタートを切った展示会だが、出展社にはまだまだこの景気は響いているようだ。
この夏の展示会は、いつもはクリスマスギフトのショップ向けの最終商戦なのだが、パーティ用グッズはみあたらず、クリスマス用デコレーションもギフトも姿を見かけない。個人消費がまだまだ落ち込んでいるようだ。アクセサリー、バッグ、Tシャツ、帽子など、実用的なファッション小物が出展社の多くを占める。
この展示会の常連、JPT America, Inc のブースでは、日本のステイショナリーを中心に、小さくてカワイイ商品がならんでいる。最近は、独立系のファーマシーがレジ横商品として商品を置くケースがあるという。高くはないが、ちょっと気を引くデザインの商品がよいらしい。もうひとつ、最近日本でも人気のおもちゃ消しゴム、アメリカでは小さなことどもたちが交換することがブームになってきているそうで、上々の人気。消しゴムコレクションのボックスに2000のオーダーはいることもあるという。このカワイイ消しゴムだが、店頭ではばら売りとなり1つ99セント。子どものお小遣いでも購入可能な価格だ。
もう1社、ケーキのデザインをしたタオルで人気の株式会社プレーリードッグがカリフォルニアに米国法人Prairiedog America, Inc.を設立しており、出展していた。一見本物のケーキショップと見間違うようなブースとスタッフの衣装、細部まで丁寧にデザインされた商品は、通りかかった来場者の足を止めるには十分。価格としても小売価格が6ドル~30ドル程度で、この景気を背景に、高くないけれどちょっと小粋なプレゼントとして、もっと人気が上がりそうな印象を受けた。この企業、頭痛の種はコピー商品だそうで、中国ではロゴマークまでそっくりまねた商品が出回っているという。アメリカを始めヨーロッパの展示会まで脚を伸ばしているが、出展していないとコピー商品の方が本家として認知されてしまうからだという。日本のケーキは、味も見た目も世界的なレベルにある。そのデザインを参考にしたこのシリーズ、ぜひこちらも世界的な人気商品となって欲しいものだ。
取材をしていると不況を嘆く声も多く聞こえたが、この展示会自体は買収されてかえってよかったような気がする。おそらく次回からはもっと洗練されたギフトショウになってくるだろう。淘汰の時代に入っているようだ。不景気を嘆きながら従来通りのやり方を続ける企業は、消えてゆきそうだ。厳しい時代だが、新しいマーケティングとデザイン、こちらに切り替えられた企業は、次の時代を開いていく、と信じたい。
(Tomoko Moriyama)
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